持分なし医療法人は、承継(継承)時に持分の問題が発生しないため、
経営権の承継(継承)と後継者の育成が中心課題となります。円滑な承継(継承)のための事前準備が重要です。
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理事会の構成見直しと後継者の選定
持分なし医療法人では、法人の所有権はありませんが、理事会の運営が大きなカギとなります。後継者を早期に理事として選定し、経営の権限移譲を進めることで、法人の安定運営が可能になります。
また、後継者を理事に選定する前に、クリニック(診療所)内部統制の見直しや、オペレーションの改善をしておくことにより、よりスムーズに事業承継(継承)を進めていくことができます。
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医療法人の経営改善と財務基盤強化
持分なし医療法人の場合、事業承継(継承)の際に法人の財務基盤を強化することで、経営の安定を図ることが重要です。定期的な財務分析を行い、クリニック(診療所)の利益率やキャッシュフローを改善することで、後継者が引き継ぎやすい環境を整えます。
持分なし医療法人は、持分あり医療法人と違い、持分評価が上がっていくことを考慮する必要が無いため、売上のアップやコスト削減による利益改善を積極的に行っていき、後継者が承継(継承)したいというクリニック(診療所)にしていくということも重要です。
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院長先生のご勇退に向けてのプラン
院長先生がご勇退されるまでの経営面と財務面のプランニングを行います。経営面については、後継者のクリニック(診療所)経営のノウハウを承継(継承)します。
財務面については、主に退職金について検討が必要になります。税務上問題のない退職金の上限額の設定、退職金原資の確保など、長期的にプランニングをしていく必要があります。
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